八日目の蝉 角田光代

作者が言いたいことは、主人公が不倫をして、薫も不倫をして子供ができたこと、婚姻している家族が必ずしも幸せと描かれていないこと、主人公は子供をおろしたこと、薫は産む決心をしたこと、から考えると、
つまり、結婚している相手の子供を妊娠したっていいじゃん、結婚が幸せなわけじゃないでしょ、相手がいなくなっても相手との子供がいれば生きていけるよね。ということかな。
新聞小説だからか、伏線はったけど、そのあと登場しないという人物がほとんど…当初の構想としては薫が誘拐されていた最中に知り合った人物に出会うことで、当時の記憶をたどり…おそらく最後には誘拐犯とも和解する、あの時は楽しかったし、優しくしてくれたしとか本当に私のことを愛してくれていたんだなとか…

男が怖いとかって内容はなんだろう…作者が女子中高のようなのでその思いからか。

エンジェルホームも作者の女子中高時代の話が多分に出てるんじゃないか。

貞操観念がうんぬんて感想をいくつかみたけど、女だけの集団にいた、いる場合と性行為に対する意識が抑圧されていた場合、通常よりそれを求めるというよくある話。作者のそういった思いが出ている小説ということ。