運がいい人の期待値分布

期待値0円のゲームで運よく勝った勝者達だけを集めて再度同じゲームを行った場合、期待値分布はどのようになるのかを検証してみたいと思います。

ゲームのルール

期待値0円のゲームを1000人で実施し、勝った人(0円以上)のみ次のゲームに参加できる。このゲームを4回繰り返し、運がいい人の期待値分布どのようになるのかを確認します。
※勝率50% PF1(SL=100pips TP=100pips) Lot=15万通貨 スプレッド:0
ゲーム名
参加条件
テスト1
1000人でゲームスタート
テスト2
テスト1で0円以上の利益を出した人のみ参加
テスト3
テスト2で0円以上の利益を出した人のみ参加
テスト4
テスト3で0円以上の利益を出した人のみ参加
テスト5
テスト4で0円以上の利益を出した人のみ参加
つまりテスト5に参加できる人はテスト1~4の全ゲームを勝った(0円以上)強運の持ち主という事になります。ゲーム参加人数の推移は以下の様になりました。
1000人でスタートしてテスト5まで残ったのは159人という事が分かりました。はたしてこの強運の持ち主達の期待値分布はどうなっているのでしょうか?

テスト1の期待値分布

まずテスト1の期待値分布がこちらになります。
※試行回数10回を1000人が実施した時の1人当たりの期待値分布
勝率50% PF1(SL=100pips TP=100pips) Lot=15万通貨 スプレッド:0
Lot=15万通貨(固定) 期待値max=+15万 期待値min=-15万 期待値平均=-960円
※縦軸=該当人数 横軸=金額(円)
このゲームの理論期待値は0円です。0円を超える成績を出した人は運が良かったといえますし、0円未満の成績の人は運が悪かったといえます。
ではこのゲームで0円以上の成績を出した運が良い人達だけ(624人)を集めて、再度同じゲームを行った場合(テスト2)期待値分布はどうなるのでしょうか?

テスト2の期待値分布

こちらがテスト2の期待値分布がこちらになります。
※試行回数10回を624人が実施した時の1人当たりの期待値分布
勝率50% PF1(SL=100pips TP=100pips) Lot=15万通貨 スプレッド:0
Lot=15万通貨(固定) 期待値max=+15万 期待値min=-15万 期待値平均=-1797円
※縦軸=該当人数 横軸=金額(円)
赤い線がテスト2の期待値分布です。テスト1で勝った運がいい人達だけを集めてゲームを行ったのですが、結局期待値はテスト1と同じく正規分布している事が分かります。
つまり過去運が良かったからといって将来運が良いとは限らない、またその逆もしかりという事です。
ではさらにテスト2で0円以上の成績を出した運が良い人達だけ(396人)を集めて、再度同じゲームを行った場合(テスト3)期待値分布はどうなるのでしょうか?

テスト3の期待値分布

こちらがテスト3の期待値分布がこちらになります。
※試行回数10回を396人が実施した時の1人当たりの期待値分布
勝率50% PF1(SL=100pips TP=100pips) Lot=15万通貨 スプレッド:0
Lot=15万通貨(固定) 期待値max=+12万 期待値min=-12万 期待値平均=-606円
※縦軸=該当人数 横軸=金額(円)
緑の線がテスト3の期待値分布です。テスト1と2を勝ち残った運がいい人達だけを集めてゲームを行ったのですが、結局期待値はテスト1と同じく正規分布している事が分かります。
では同様にテスト5までの期待値分布を比較してみたいと思います。

テスト1~5の期待値分布比較

※縦軸=該当人数 横軸=金額(円)
結局のところ運がいい人だけ集めたとしても期待値分布が変化する事はありませんでした。これは運の要素からは逃れる事が出来ないという事そして、人間が運をコントロールする事は出来ないという事の証明であります。

まとめ

今回の検証によって以下の2点が分かりました。
  • 過去運が良かったからといって将来の運とは無関係である。
  • 運は人間にコントロール出来ない
特に運は人間にコントロール出来ないという点についてはしっかりと受け入れる必要があります。運がコントロールできないという事を理解していれば以下の様な言葉に騙される事は無くなるでしょう。
  • 貴方は幸せの選択が出来る様になります(あり得ません)
  • 運気が上がる方法教えます(あり得ません)
このように運をコントロールしようとすると変な方向へベクトルを向けてしまい、風水・宗教・占い等のオカルトに頼ってしまう恐れがあります。
運というのは人間にはコントロール出来ないと、先人の教えにもこうあります。
人事を尽くして天命を待つ
運という要素が人間にコントロール出来ないからこそ、投資と言うのは難しくも面白くもあるわけです。
では最後に乱数を変化させて期待値分布の変化を確認してみたいと思います。
期待値分布
乱数を変化させても正規分布されていることが確認できます。