競馬で得た利益約18億円を申告しなかったとして、名古屋市中区の30代の中国人男性が2019年、名古屋国税局の税務調査を受け、所得隠しを指摘されていたことが21日、関係者への取材で分かった。追徴税額は約10億円に上るもよう。
関係者によると、男性は18年までの5年間に競馬で計約95億円の払戻金を得たが、馬券の購入代など経費を差し引いた利益18億円を申告していなかったという。男性は独自の競馬予想ソフトを使い、インターネットで購入していたとみられる。巨額の馬券購入代金の流れを調べている。
70代の知人男性は「昨年の秋ごろ、所得の不申告で国税当局から指摘を受けていた。現在は上海に一時帰国している」と話した。
男性は約20年前、愛知県内の大学に留学のため来日。卒業後は名古屋市のコンサルティング業や古物商で勤務していた。
競馬などの公営ギャンブルでは、払戻金から当たり券の購入代を差し引いた利益が年間50万円を超える場合、確定申告が必要になる。〔共同〕
2020年7月21日