舞姫 森鴎外

(1) 本の内容の紹介
「我」こと豊太郎はある夕暮れ、街角で
涙にくれていた16~7歳の踊り子、
エリスに声をかけ、父の葬儀代を工面
してやるなどして苦境を救う。

これをきっかけに、エリスとの交際が
始まったが、そのことについて同国人に
中傷され、官吏を免職されてしまう。

が、親友、相沢謙吉の尽力により
新聞社の駐在通信員という職を得、
エリスはやがて豊太郎の子を身ごもる。

やはり相沢のおかげで大臣のロシア
訪問に随行することなり、これを機に
復職のめどが立った「我」は、相沢の
忠告にしたがい、帰国を決意する。

が、心配するエリスには真実を
告げられず、その心労で倒れる。

豊太郎が人事不省でいる間に、
相沢から事態を知らされたエリスは、
衝撃から発狂。

治癒の望みが無いと告げられたエリスに
後ろ髪を引かれつつ、豊太郎は帰国する。

(2) 本の内容に対する評価や感想・批評

原作も読了。まんが化にあたってエリスとの出会いのシーンなどを原作準拠ではいけなかったのか?
内容に関しては、いわゆる私小説であり、エリスのモデルであるエリーゼは実際に日本に来ている。
鴎外が結婚する気だったのかや当時の家制度、結婚制度を考えるうえでの参考文献にはなるかもしれないが。
小説の内容としても大事な内容は床にいる間に友人から、狂ってしまったから仕方ない程度の内容でしかない。

最近常々思ってしまうのだが、日本の文学はこの程度のものでしかないのだろうか。